ギリシャは7月5日、総選挙を実施し、IMFらが提案する緊縮財政案のこれ以上の受け入れに対して、No の投票が60パーセントを超え、事前の予想を超える大差で否決された。投票率は60パーセントを超え、規定の40パーセントを上回った。このため、国民投票の結果としてチプラス政権の主張通り、緊縮案が拒否されることになった。
この結果について、ギリシャ債務の真実委員会の科学コーディネーターを務めているエリック・トゥサンのコメントが発表されたので紹介する。
でっとばいBlog: Change Illegitimate Debt より転載
反対票のみごとな勝利
エリック・トゥサン
ギリシャ公的債務真実委員会の科学コーディネーター
CADTM[第三世界債務帳消し委員会]国際ネットワーク代表世話人
「反対」票のすばらしい歴史的な勝利は、ギリシャの市民が債権者からの恐喝を受け入れるのを再び拒否したことを示すものだ。ギリシャ議会が創設した公的債務真実委員会の予備的報告が示したように、不法であくどく正統性のない債務に対し、国家が一方的に支払いを猶予したり、拒絶したりすることを認める法的論拠が存在している。ギリシャのケースでは、こうした一方的行為は以下のような論拠に基づいている。
●国内法や、人権に関する国際的義務を違反するようギリシャに強制した債権者側の背信
●前政権が債権者やトロイカ(EU、欧州中央銀行、IMF)との間で調印したしたような協定に対する人権の優越
●その抑圧性
●ギリシャの主権や憲法を無法にも侵害する不公正な用語
●そして最後に、故意に財政的主権に損害を与え、あくどく不法で正当性のない債務を引き受けさせ、経済的自己決定権と基本的人権を侵害する債権者の不法行為に対して国家が対抗措置を取る、国際法で認められた権利
返済不可能な債務について言えば、すべての国家は例外的な状況において、重大で差し迫った危機に脅かされる基本的利害を守るために必要な措置に訴える権限を、法的に有しているのである。
こうした状況の中で、国家は未払い債務契約のような危険を増大させる国際的義務の履行を免除されうる。最後に諸国家は、不正な行為に関与せず、したがって責任を負わない場合には、自らの債務の支払いが持続不可能な時に一方的に破産を宣告する権利を持つのだ。
[Resouce]
Eric Toussaint’s statement on the beautiful historic victory of the No