2015年6月30日火曜日

社会運動と協力して環境と貧困の問題に取り組むヴァチカン

 "No Logo" (邦題『ブランドなんか、いらない: 搾取で巨大化する大企業の非情 ) や 『ショック・ドクトリン: 惨事便乗型資本主義の正体を暴く 』などの著作で有名なジャーナリストで社会運動家であるナオミ・クラインが、フランシスコ教皇からの招へいを受け、ピーター・タークソン枢機卿(ガーナ)とともに 気候変動の問題についての会議を主導することになった。



 オブザーバー紙の取材に、クラインは次のように述べている。「彼らが私を招いたというのは、彼らがこの闘いから降りる気はまったくないということを示しています。多くの人が教皇を賞賛する一方で、彼は経済について間違っている、と言いますが、私は彼は経済についても正しいことをしています」

 エコロジーの聖者と呼ばれ、動物と話ができたとも言われるアッシジの聖者フランチェスコにちなんだ教皇名を選んだことからも分かる通り、これまでのところフランシスコ教皇は環境や貧困の問題に熱心に取り組んできており、その際にこれまでであればヴァチカンが敬遠したであろう団体や個人とも積極的な交流を重ねている。
 2014年に民衆運動との世界会議を開催した時も、180人の代表が各国から参加したが、代表は宗教、エスニシティ、ジェンダー、年齢、性的指向や地理的な多様性を反映して、各国から参集した。そのさいもヴァチカン側からは一切の参加条件を提示せず、集まった人々をこれまでは枢機卿だけが利用していた宗教会議の会議室に招き入れた。


[Source]
Naomi Klein, Vatican unite to fight climate change

The importance of a historical approach