2015年6月20日土曜日

ブラジル ベロ・モンテ・ダムは二千家族以上の生活を危険にさらしている


16日付のガーディアン誌の報道では、ブラジル、パラ州に建設予定のベロ・モンテ・ダムは中国の三峡ダムおよびブラジルとパラグアイ国境にあるイタイプダムに続く、世界第3位の大きさのダムになる予定である。
 このダムの建設が、地域の先住民など、少なくとも2000家族以上の生活を危険にさらしている、とブラジルの連邦検察官は警告を発している。
 調査を担当した連邦検察官事務所が発表した声明によれば、工事を担当しているノルテ・エネルギア・コンソーシアムは地域の先住民グループや農民、漁師との55項目の合意事項に違反しているという。

コンソーシアムも連邦政府も公的なコメントを発表していない。

Brazil's Belo Monte dam puts livelihood of 2,000 families at risk, prosecutors say

2015年6月18日木曜日

ギリシャ債務の真実委員会によるレポート

 ギリシャ債務の真実委員会による最初のレポートのエグゼクティヴ・サマリーが公開されている。
 レポートはギリシャ債務の増大の原因が、主にEU各国の民間銀行救済の目的で、また不正な形で、ギリシャの一般市民への影響を考慮せずに行われたものであるとして、ギリシャ政府が債務の返済を停止ないし拒否する合法性、正統性があると結論づけている。

 Executive Summary: Greek Public Debt Audit report


ラファエル・コレア、新税法2案の「一時的撤回」に追い込まれる

 報道によると、エクアドルのラファエル・コレア大統領は、大規模な反対運動に発展している税制2法案について、採決を先延ばし、国民に対して議論を呼びかけた。
 この税制法案は、キャピタルゲインへの課税と、相続税の強化に関するものである。
 現在、エクアドルの相続税は上限35パーセントの課税となっているが、これを47.5パーセントに引き上げ、課税対象も拡大する。
 コレアは、反対派が議論に応じず、単に法を廃案にしようとしているだけだと非難した上で「我々は待つことができる。これは政府のための法律ではなく、未来世代のためのものだ」と述べた。
 延期の理由の一つとして、来月6日よりローマ法王フランシスコが同国を訪れる予定になっており、政権としては混乱を回避したいものと推測されている。
Source:
Correa Delays Tax Vote, Calls for National Debate on Wealth Redistribution in Ecuador

Ecuador’s Correa Withdraws Controversial Tax Bills After Days Of Protests

2015年6月17日水曜日

Nyéléni: 食料主権と栄養摂取





Nyéléni ニューズレターの22号が発行されています。

Nyéléni は西アフリカのマリにある町の名前で、2007年に世界各国から小規模農家のネットワークがそこに参集し、食料主権と小規模農業の権利を訴える会合を開きました。
 これは、Nyéléni宣言としてまとめられ、またその後も定期的に政策レポートやニューズレターが発行されています。
 今回発行された22号は、食料主権と適切な栄養摂取の権利の関係をあつかっています。
 パレスチナの事例など、興味深い話が掲載されていますので、その囲み記事の部分を抄訳し、ご紹介します(逐語訳ではないことにご注意くださいご注意ください)。

2015年6月16日火曜日

ニカラグア運河反対デモに一万人

ニカラグアのオルテガ政権が中国系の企業との事業として進めている、太平洋と大西洋をつなぐ「ニカラグア運河」計画への反対運動として、同国チョンタレス県フイガルパで参加者一万人を超えるデモが行われた。
 参加者たちは、特に地域にとって重要な水資源を提供しているニカラグア湖が、運河とつながることによって塩化、沈殿物の堆積、水位の下降といった環境問題が引き起こされることを憂慮している。

link: Over 10,000 Nicaraguans Protest Chinese Canal Project
 (写真も)
ニカラグア運河は、ニカラグア湖を通過する形で建設される。地図は Wikipedia より。
NicaraguaCanal.5.jpg
"NicaraguaCanal.5" by Ekem - 投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示-継承 4.0 via ウィキメディア・コモンズ.

メキシコも同性婚合法化へ


 2015年6月15日付の記事でテレスールが伝えるところでは、メキシコ最高裁は同性婚が認められないのは差別に該当すると決定した。
法制化はまだだが、この決定により、ビクター・マヌエル・アギーレさん(43歳)とビクター・フェルナンド・ウリアスさん(38歳)は、同国初の同性婚制度による婚姻カップルとなった。

link: Mexico Passes Same-Sex Marriage

Wikileaks 、TPP交渉資料をリーク: ニュージーランドの処方箋制度を標的か【 修正、追記あり】

Wikileaks は、TPP(環太平洋経済協力協定)交渉に関する内部資料とされるものを発表した。
TPP Transparency Chapter(on June 10, 2015)
  ※画像も同サイトから
TPP交渉は交渉に参加する各国の議会にすらも内容は秘匿されて行われており、そのことに対する批判はアメリカ内部ですらも大きい。
 Wikileaks はこれまで、このTPP交渉における内部資料をリークしてきており、常緑化(エバーグリーニング)等、知的所有権に関して多国籍製薬企業を有利にすると考えられる条項の存在が明らかになってきている。
 今回リークされた資料は、WIkileaks が同時に発表した専門家の分析レポートによると、ニュージーランドのPharmac(New Zealand’s Pharmaceutical Management Agency / ニュージーランド医薬品管理庁)を標的にしたものだと考えられる。


 Wikileaks のサイトで懸念を表明しているのはラトローブ大学(オーストラリア)のデボラ・グリーソン博士(グリーソン氏資料:PDF)と、オークランド大学(ニュージーランド)のジェーン・ケルシー教授(ケルシー氏資料:PDF)である。
発表された資料はTPP協定の「透明性」に関する付属書の一部であるとされ、2014年12月17日の日付がある。
 文書は、参加国の「国営のヘルスケア・プログラム」に対して、どのような薬品や治療機器に対して保険を認めるかの決定について、高いレベルの「透明性」を求めるものとなっている。
 「透明性」といえば聞こえはいいが、これは、どの医薬品や医療機器が対象であると認められるかの決定プロセスに対して、多国籍企業が介入する仕組みを作るように求めるものである。
 文書は、対象になるリストの決定に際して、十分な公示期間、「公式でよく定義された」提案を審議しなければいけない義務、またそれに関わる訴訟手続を明示するように求めている。
ケルシー氏によれば、文書が「公的なヘルスケア機関によって運営されているヘルスケア・プログラム(‘national health care program’ run by a ‘national health care authority’)」に狙いを定めているのは、主にニュージーランドを対象にするためである。
 たとえばアメリカ政府が運営するメディケアはすでに同様の規制を別のFTAで受けており、またここでも、多くの保険(たとえば州政府や国防総省が運営している)はこの条項の対象から除外されることが念頭にある。
 なぜニュージーランドの Pharmac がTPPのターゲットになるかといえば、これは極めて効率のよいヘルスケア制度として、多くの国が手本にしているからである。2013年に発表されたオーストラリアに関するレポートによれば、もしオーストラリアが同様のシステムを採用すれば、同国は16億オーストラリア・ドルを節約できる見込みである、と論じられている。
 現在、第三世界の多くの国がニュージーランドをモデルに制度の整備に関する議論を行っており、ここに楔を打ち込むことは、製薬企業にとって重要である、とケルシー氏は分析している。

 ※以下のご指摘をいただきましたので、当該部分の表現を修正しました。ご了承ください(2015/06/16)。